谷津山は、静岡市の市街地に囲まれ、独立した丘陵です。小さな峰を約2kmの間につらね、山頂の標高は107.9mあり、面積は約85haあります.地籍は、南西端の静岡市葵区音羽町から北東へ瓦場町、春日2・3丁目、柚木、宮前町、沓谷1・2・3・4丁目、沓谷、長沼の13の町に接している.
谷津山の位置
谷津山の山名は、谷地(谷津ともいう)に由来するとも、峰が多いという意味の「八つ」から来たものとも言われています。
しかし、谷津とは本来「谷あい」の地形に付く名称であり、独立丘陵である谷津山に付く名称ではありません。
江戸時代、文化3年(1806)に完成した『東海道分間延絵図』の谷津山を書いた部分に「八つ山」と表記されており、『修訂駿河国新風土記』にも「八津山」と記されています。
本来の意は「長く連なる山」又は、「八つの峰が連なる山」を指すものと考えられ、今でも処々で、愛称で呼ばれる清水山、柚木山、正木山、愛宕山、長沼山、観音山と言うように統一された名称ではなかったと考えられます。
明治以後、正式な山の名称を決めるにあたり、南麓の「柚木谷津村」の谷津の文字をとってつけたものと思われます。